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東日本大震災:気仙沼地区へのリハビリテーション支援経験から

山形大学医学部附属病院リハビリテーション部 高木理彰

東日本大震災で気仙沼地区は地震、津波、火災によって甚大な被害を受けました。
難を逃れた大勢の被災者の方が避難所生活を余儀なくされ、その中には高齢の方が大勢含まれていました。発災初期から少数精鋭の気仙沼地域リハビリテーション(以下リハ)チームによる支援活動が行われましたが、4月下旬、避難所生活に伴う生活不活発病など廃用障害の発生、増悪を危惧した気仙沼市災害対策本部医療救護班リーダーで宮城県災害医療コーディネーターを務める成田徳雄先生(気仙沼市立病院)から山形大学附属病院リハ部に支援の要請がありました。5月に山形大学、済生会山形病院、みゆき会病院の3施設合同山形リハ支援チームが結成され、避難所を巡り生活不活発病が危惧されるハイリスクの被災者のスクリーニング、生活指導、さらに継続的な支援が必要な場合は地元の地域リハチームに引き継いでいきました。支援活動は6月から長崎チームを中心とした東日本大震災支援全国リハ関連10団体に引き継がれ、二次避難所と仮設住宅で暮らす被災者支援を中心に9月一杯まで活動が続けられました。活動では多くの困難を経験しましたが、リハ支援が一つのキーワードとなって地元医療スタッフと全国からの支援チームの連携の和が広がり、地元リハチームの自立にもつながっていきました。

東日本大震災では、地震大津波や原発事故のために極めて広い地域に分散して大勢の方が避難生活を余儀なくされ、超高齢化社会を反映して、廃用障害を起こしやすいハイリスクの高齢者が数多く含まれています。地域によっては医療過疎という厳しい現実も抱えた中での被災でした。急性期を乗り切った直後からの慢性疾患対策、住環境整備やメンタルヘルスとあわせて、いち早くリハやケアにも着目して、迅速に医療救護活動に取り入れてきた成田先生の判断は極めて的確でした。一方、未だ残る避難所や仮設住宅生活問題に対する様々な支援はこれからも不可欠です。集団災害に対する今後の新たなシステムづくりの中に避難者、特に障害を持った方や高齢者に対する身体のケアも大切なキーワードとして加わるものと思います。3月24日、25日、山形で開催予定の第13回に本リハビリテーション連携科学学会では、この未曾有の災害の経験、教訓を後世に伝えていければと考え、災害支援と連携を大会のテーマの一つと致しました。大勢の皆様のご参加をお待ちしています。